「あんたがいるから仕事やめれない」

こんにちは、monaLABO(こころの研究所)のいしだよしみです。



今こそ、生きてることに感謝して、

自分の命をどう全うするか考える、

そんな時なのかな。



って考えた時に、

noteというSNSにアップした、

母とわたしの物語を

思い出した。



わたしが今この仕事をしているのは

母のこの言葉があったからだと

思ってる。



みんなが自分の人生を全うできたらいい。

というか、その為に生まれてきたはず。



「これからどう生きていきたいか」



この作品が、

それを考えるキッカケになる人がいるかもなぁ…

と思ったりして。テヘ。テヘペロ。公開します。↓




「あんたがいるから仕事やめれない」

これは私が18歳の時母親から言われた言葉。

当時病院の精神科でフルタイムで働いていた母は、心も体も疲れていて、仕事を辞めたかったんだと思う。でも18歳の私は私立大学への入学を決めていた。大学の高い入学金。お金が必要だった。私は三人姉兄の末っ子。1番上の姉からは9つも歳が離れている。母はその時もう50歳を越えていた。私は予定外の子だったとは聞いていたし、本当なら子育ても仕事も卒業している予定だったのだろう。

しかしスーパーポジティブな18歳の私は、母親から「あんたがいるから仕事やめれない」と言われても、「そんなこと言って産んでよかったと思ってるくせに〜」としか思わなかった。本来なら傷付く場面だったのかもしれない。でも傷付かなかったのは、母親からたくさんの愛情をもらって生きてきた自覚があったからだ。何をするにも応援してくれた、温かく見守ってくれた大好きな母親からの鋭い言葉は、私の中で“愛情あるいじり”に変換されスーパーポジティブな私の心に入っていった。

しかしそれが“愛情あるいじり”じゃなかったかもしれない、と思ったのはその2年後。私が20歳の時、大好きな母は天国へいってしまった。お葬式やら片付けやら忙しく過ぎ、少し落ち着いた頃、私はあの言葉を思い出した。「あんたがいるから仕事やめれない」今度はスーパーネガティブな私の心に突き刺さる。

………あれ、お母さんって自分の人生ちゃんと生きれたのかな、まだやりたいことあったんだろうな、仕事やめたら何したかったんだろう……

私のせいで母はやりたくもない仕事をして、理想の人生じゃなかったのかもしれない。「ごめんね」と思った。本当にすごく感謝している、頭が上がらない。でもそれと同時に「私のせいにしないでよ」とも思った。こんな風に思う私は可愛くない娘だと自分で思ったけど、当時の私は本当にそう思った。私のせいで母が自分の人生を生きれなかったかもしれないと思いたくなかったからだ。

大好きな母が亡くなって、しばらく私も病んでいたと思う。自己啓発本を読みあさっていた。その中の一冊に書いてあった一文。

−自分の人生で起こることは、自分が産まれる前に全て決めてきている−

そうなのか…自分で決めているってことは、私の身に起こること全て意味あることなんだ。大好きな母が亡くなったことも意味あることにしなくちゃいけないんだ。その時から今までずっと思い続けていることがある。

『自分の人生、自分で選択している意識を持つ』

『自分の子どもには、私が好きな事をして楽しんでる姿を見せたい』

この2点だ。

2018年11月、30歳の私は長男を出産し母親になった。子育ては楽ではないが、毎日意識していることがある。

“自分がやりたいから”やっているという事を忘れない事。

“自分がやりたいから”子育てをしている。

“自分がやりたいから”夜中眠い目をこすりながら3時間毎に授乳している。

“自分がやりたいから”うんちの背中漏れを1日何回も手洗いしている。

あれ、そう考えると私って毎日やりたい事やり尽くしている!超ハッピー!スーパーポジティブな私のハッピー転換術!実際、授乳したり泣いてる我が子をあやしているこの瞬間は人生の長さで考えると一瞬。今しかないかけがえのない時間だなぁとしみじみ感じる。毎日息子へのありがとうが止まらない。

また、好きな事をして楽しんでいる姿を我が子に見せるには、好きな事をしていなくてはいけない。私は今の安定した会社員をやめ、友達と会社を立ち上げることにした。何の不安もない。本当に好きな選択をしているからだと思う。

そう考えると、生きることや好きな仕事について本気で考えるキッカケになったのは、母のあの言葉かもしれない。母は天国にいった今も私のことを育ててくれているようだ。四苦八苦しながらも、活き活きして仕事をする私を我が子に見せる日が待ち遠しい。

私も自分の子どもに「あんたがいるから(最高に楽しいこの)仕事やめれない」って言ってやるんだ。

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